娯楽に乏しい日々における大河ドラマ

気がつけば、ファミリー劇場の「太平記」再放送くらいしか楽しみがないという恐れもある今日この頃。
ここ数週間のサブタイトルだけを並べれば、「正成自刃」「一天両帝」「顕家散る」「義貞の最期」「帝崩御」……と、富野監督作品ばりに惜しげない主要キャラの死にっぷり(いや、史実に沿ってるんですけど)。
でありながら、先週の「帝崩御」の回では、柄谷師直の視線、陣内道誉の咆哮、と、「観応の擾乱編」への期待をいやがうえにも高める内容。この作品の、尋常でないクオリティの高さを、あらためて満喫しております。
で、先週、ほぼ半年ぶりくらいに「義経」を見ましたが。
何といいますか、僕が見ていない間、劇中では源平合戦あり、頼朝との訣別あり、とにかくいろいろだったはずだというのに、どのキャラも、立ち居ぶるまい・ものの考え・生きることへの疲れっぷりが半年前と何も変わっちゃいない、ように思えてなりませんでした。正直なところ。
無論、役者のせいばかりでもないと思いますが。
一年の長きに渡って、キャラが本当に「歳をとっていく」様子が見てとれる、というのは、大河ドラマ以外の何物でも味わえない享楽だと思うのですが。それが感じられない大河というのはあまりに残念な存在。
本当に、何でもかんでも昔を懐かしむようなことは言いたくないんですが。やはり今時の少年少女は哀れです。
もはや地上波だけがテレビだという時代ではないんでしょうね。餓鬼どもも普通に椅スカパーで昔のアニメ見てますし。