クレンペラー = コンセール・ラムルー管のシューベルト4番

一楽章はテンポ・響き(録音のせいばかりでもないと思える)ともにあまりに平板で、曲の副題がたちの悪い冗談に思える。二楽章の木管は魅惑的。そうこうするうちに、初めはせかせかして聴こえたテンポも、この楽想を生かすのに妥当なものと思えてくるというのは実に不思議な感覚。しかし四楽章でも打楽器があまりに腹に響かず、文字通りの消化不良。ラストの和音も唐突で、まるで急ブレーキをかけられたよう。